2015年10月7日水曜日

CDCってなに?


いよいよCDCの新学期がスタートしました。


一年経って少しずつわかってきたこともあるので、今日はCDCって何?私は一体フランスで何をやっているの?ということに触れたいと思います。








CDC:Centre de développement chorégraphique

日本語では公立振付開発センター、公立振付推進センターなどと訳されています。


一言でいうと、国と地方自治体により連携運営されているアーティスト支援や振付活動の推進を目的とした機関です。


現在フランスには9つのCDCがあり、私が通っているCDCトゥールーズはフランスで一番最初にできたCDCなんだとか。



正確には学校ではないので

・ダンスに関する教育普及プログラムを考えて実行
・ダンスのアーカイブ管理
・作品制作およびリサーチのサポート、上演活動の促進
・ダンスフェスティバルの運営
・次世代を担うダンサーの養成プログラムの実施


なんてこともしています。


この最後の「ダンサー養成プログラムの実施」にあたるのが私が受けているフォーメーション。職業研修です。



私が受けているのは1、2週間おきに交代する講師のワークショップを2年間毎日受けまくるというもの。


このプログラムでは自治体から援助を受けながらプロフェッショナルの研修を受けることができます(援助はヨーロッパ人であることが条件)。セレクションがあり、オーディションの末に12人程度の研修生が選ばれます。


1年目が終わって2年目に次の人たちが入ってくることはありません。つまり基本的に2年間、常に12人のチームで研修を受けることになります。


とはいっても朝のレッスンはオープンなので近所のダンサーやサーカシアンがやってきます(トゥールーズはサーカスが盛んなのでよくサーカシアンに出会います!)。午後のワークショップもオープンの場合は登録をすれば研修生と一緒に受けることができます。


扱いとしては自治体でインターンをしているダンサー、というところ。正確には学生ではないんですね。ここがややこしくてよく学校、学生というワードを使ってしまうんですが・・・。


なのでレッスンを受ける以外にもいろんなことをします。フェスティバルのお手伝いや、子供向けのダンスフェスティバルがあるときはその期間中に近所の小学生にむけてアトリエをしたり。微力ながら地域への文化普及活動のお手伝いもしているわけです。


今年は2ヶ月に一回ほどのペースでアパルテという一般公開の日があります。
これは公演ではなく、一体2週間講師とどんなことをしていたのかな?ということをみなさんにお見せする機会です。


ちなみに今年のアパルテのプランニングはこんなかんじ。お近くの方、旅行で南仏へお越しの方、よかったらちらりと覗いてみてください。無料です!


✳︎日付、講師の順

【2015年】
10.30 Brigitte Asselineau
12.4   Muriel Corbel

【2016年】
2.19   Serge Ricci
4.29   Sophie Perez&Xavier Boussiron
5.20   Mark Lormier


地域の人が文化的なものに触れる機会をつくり、ダンサーにも経験の場所を与える。前も書いたけど、フランスはこんな風にお互いにとって有益な場所を見つけて実行するのが上手だなと思います。よいものは柔軟にどんどん取り入れよう精神。見習いたい。)

 
ということで研修2年目がはじまりました。今年は振付家や演出家との本格的なクリエイションもあります。盛りだくさんになりそうですが楽しみたいです( ´ ▽ ` )